検索と同じでプロンプト次第で結果は変わります!
最近は、ググるよりAIに聞く人が増えてきています。およそ、60%の人が検索しなくなっているんですね。しかし、漠然とAIに聞いてもちゃんとした答えが返ってくるわけではありません。
検索も同じですが、大きい範囲で検索すると何回も検索しないと欲しい情報にたどり着きません。
どういう結果が返ってきて欲しいのか?自分の求める情報はどんな情報なのか?と、あらかじめ決めておく方が、良い結果が返ってきます。逆算して、プロンプトを考える必要があるんですね。そして、短すぎるのもNG。AIはヘンテコな回答をしてきます。
AIにとって、人間の入力の仕方が重要だということです。
コンテキストはマストで入れる
コンテキスト(背景)はしっかり書きましょう。AIはどんな人にもなりきれます。例えば、編集長でもいいですし、秘書でもいいです。〇〇の専門家やスペシャリストなどのコンテキストを持たす。すると、AIはそんな人達風に回答をしてくれます。
コンテキスト = ある物事を正しく理解するための前後の情報・背景・状況
こう考えると簡単ですよね?AIが物事を正しく理解するための背景や状況なんですよ。そして、ここが検索とは大きく違う点です。
検索では、ビックワードやスモールワードで検索をしますよね。そこにコンテキストは含まれません。もっと言うと、検索にコンテキストは不要ですよね。検索するのは、記事であったりレビューなどです。時にはニュースなんかも検索するでしょう。
でも、コンテキストは必要はありません。
逆に言うと、AIにはコンテキストがないと不要な情報まで回答します。ある程度は予測して回答はしてくれますよ。でも、本当に欲しい情報だけが回答されるでしょうか。これでは、Webで検索しているのと同じですよね。
なので、コンテキストを持たすことは専門性を持たすことと同じなんですよね。
例えば、大学教授と大学生に質問するならどちらにしますか?できることなら、より専門的な大学教授に聞きますよね。大学生は勉強をしている最中ですが、教授は何年も専門で勉強してますし教えてもいます。
より詳しい人に聞く。これはAIにコンテキストを持たせるときも同じなんですよ。
AIを使いこなす鍵!劇的に変わる効果的なプロンプトの書き方
「AIに質問しても、なんだか的外れな答えしか返ってこない…」
「もっとAIをうまく活用して、仕事や学習の効率を上げたい!」
そう感じている方も多いのではないでしょうか? 近年、AIの進化は目覚ましく、私たちの生活や仕事に欠かせないツールとなりつつあります。しかし、その能力を最大限に引き出すには、「プロンプト」、つまりAIへの指示や質問の仕方が非常に重要です。
特に、ある程度AIを使い慣れてきた中級者の方にとって、プロンプトの質を上げることは、AI活用のレベルを一段階引き上げるための鍵となります。
この記事では、AIから期待通りの、あるいは期待以上の回答を引き出すための効果的なプロンプト作成テクニックを、具体的な例とともに詳しく解説します。
1. 明確さと具体性:「察して」は通用しない!AIへの指示は具体的に
AIは人間のように文脈や行間を読むのが苦手です。指示が曖昧だと、AIは何をすべきか混乱し、的外れな回答や一般的すぎる回答を生成しがちです。
なぜ重要か?
- AIの解釈の幅を狭め、意図したタスクに集中させるため。
- 不要な情報や誤った情報を含む回答を避けるため。
- 期待する回答を得るまでの試行錯誤の回数を減らすため。
具体的な方法
- 5W1Hを意識する: 「誰が」「何を」「いつ」「どこで」「なぜ」「どのように」を明確にしましょう。
- 曖昧な言葉を避ける: 「いい感じに」「たくさん」ではなく、「〇〇なトーンで」「〇〇個」のように具体的に記述します。
- 専門用語や略語: 必要に応じて定義を加えるか、平易な言葉に言い換えましょう。
例:
- 良くない例:
マーケティング戦略について教えて。
→ 何のマーケティングか、誰向けか、どんな情報が欲しいのか不明瞭です。 - 良い例:
中小企業(従業員50名以下)がInstagramを活用して認知度を向上させるための、具体的なマーケティング戦略を5つ提案してください。各戦略には、想定される効果と実行ステップを簡潔に含めてください。
→ 対象、目的、プラットフォーム、求める内容(戦略5つ、効果、ステップ)が具体的です。
2. 役割の定義:AIに「ペルソナ」を与えて専門性を引き出す
AIに特定の役割や立場(ペルソナ)を与えることで、その役割に応じた知識、視点、口調で回答させることができます。これにより、回答の専門性や質を高めることができます。
なぜ重要か?
- AIの広範な知識の中から、特定の分野や視点にフォーカスさせるため。
- 回答のトーンやスタイルをコントロールするため。(例:専門家風、初心者向け、フレンドリーなど)
- 特定の職業や立場の視点に基づいた、より実践的なアドバイスやアイデアを引き出すため。
具体的な方法
- プロンプトの冒頭で「あなたは〇〇です。」「〇〇として回答してください。」と明確に役割を指定します。
- 役割に期待される知識レベルや経験、性格などを具体的に記述すると、さらに効果的です。
例:
- 役割なし:
新しいエコバッグのキャッチコピーを考えて。
→ 一般的なアイデアしか出てこない可能性があります。 - 役割あり:
あなたは経験豊富なコピーライターです。環境意識の高い30代女性をターゲットにした、新しい折りたたみ式エコバッグのキャッチコピーを、共感を呼ぶような温かいトーンで10個提案してください。
→ コピーライターとしての視点、ターゲット層、トーンが指定され、より洗練された提案が期待できます。
3. 文脈の提供:AIが状況を理解するための「背景情報」を伝える
AIがタスクを正確に理解し、適切な回答を生成するためには、そのタスクに関連する背景情報(コンテキスト)が不可欠です。「こういう状況で、これについて知りたい/やってほしい」という情報をしっかり伝えましょう。
なぜ重要か?
- AIが状況や前提条件を理解し、より関連性の高い回答を生成するため。
- 質問や指示の意図を正確に伝えるため。
- 特に、既存のテキスト(メール、レポート、コードなど)に対する操作(要約、翻訳、修正など)を依頼する場合に必須です。
具体的な方法
- タスクの目的、背景、関連する情報、制約条件などをプロンプトに含めます。
- 必要な資料やデータがある場合は、プロンプト内に直接貼り付けるか、参照できるように示しましょう。
例:
- 文脈なし:
このメールに返信して。
→ どのような状況で、誰からのメールに、どう返信したいのか不明です。 - 文脈あり:
以下のクライアントからのクレームメールに対して、丁寧かつ迅速に対応する旨の返信メールを作成してください。問題解決に向けて担当部署と連携していることを伝え、具体的な回答は別途連絡する旨を記載してください。 [ここにクライアントからのメール本文を挿入]
→ 状況(クレーム対応)、相手(クライアント)、返信の目的(丁寧な一次対応)、含めるべき内容が明確です。
4. 制約の設定:アウトプットの「形」をコントロールする
AIは自由度が高い反面、制約がないと冗長になったり、意図しない形式で出力したりすることがあります。出力の長さ、形式、スタイルなどを指定することで、より使いやすい形で回答を得られます。
なぜ重要か?
- 回答のボリュームを適切にコントロールするため。(長すぎず、短すぎず)
- 後続の作業(資料作成、データ分析など)で利用しやすい形式で出力させるため。
- 特定のスタイルやトーン(フォーマル、カジュアル、箇条書きなど)に統一するため。
具体的な方法
- 文字数/単語数: 「〇〇字以内」「約〇〇語で」
- 項目数: 「〇〇個のアイデア」「3つのポイントで」
- トーン/スタイル: 「専門家向けのフォーマルな文章で」「初心者にも分かりやすいカジュアルな口調で」
- 含める/含めない要素: 「〇〇については触れないでください」「必ず〇〇を含めてください」
例:
- 制約なし:
AIのメリットとデメリットを説明して。
→ どれくらいの量で、どのような観点から説明されるか不明です。 - 制約あり:
AI技術のメリットとデメリットを、ビジネス活用の観点からそれぞれ3つずつ挙げ、箇条書きで簡潔に説明してください。全体で500字程度にまとめてください。
→ 観点(ビジネス活用)、項目数(各3つ)、形式(箇条書き)、文字数(500字程度)が指定されています。
5. キーワードの使用:AIに「注目ポイント」を伝える
プロンプト内に重要なキーワードを適切に含めることで、AIがトピックの核心を捉え、関連性の高い情報を生成しやすくなります。検索エンジンでキーワードを使う感覚に近いですが、より文脈の中で自然に使うことがポイントです。
なぜ重要か?
- AIに注目してほしいテーマや概念を明確に伝えるため。
- AIが関連情報を内部で検索する際のヒントとなるため。
具体的な方法
- タスクの中心となる概念、専門用語、固有名詞などをプロンプトに含めます。
- 特に重視してほしいキーワードを繰り返したり、強調したりする。(ただし、過度な繰り返しは逆効果になることもあります)
例:
- キーワード少なめ:
最新技術について教えて。
→ 範囲が広すぎます。 - キーワード多め:
2024年における「生成AI(Generative AI)」の最新動向について、特に「マルチモーダルAI」と「AI倫理」の観点から、ビジネスへの影響を重点的に解説してください。
→ 「生成AI」「マルチモーダルAI」「AI倫理」「2024年」「ビジネスへの影響」といったキーワードがAIの回答の方向性を定めます。
6. 出力形式の指定:欲しい「形」でアウトプットをもらう
回答をどのような形式で出力してほしいかを具体的に指定します。これにより、情報を整理しやすくなり、後の利用が格段に楽になります。
なぜ重要か?
- 情報を構造化し、視覚的に分かりやすくするため。
- プログラムで処理したり、他のツールにインポートしたりする際に便利。
- 目的に合った最適な表現形式を選択できるため。
具体的な形式の例
- 箇条書き: アイデアリスト、要点整理、手順説明など
- 番号付きリスト: 手順、ランキングなど順序が重要な場合
- 表形式(マークダウン形式など): データ比較、情報整理
- JSON形式: プログラムでのデータ利用、API連携
- コード形式: プログラミングコードの生成、修正
- メール形式: メールの下書き作成
- 記事形式: ブログ記事、レポート作成
例:
- 形式指定なし:
日本の主要都市の人口を教えて。
→ 文章で長々と説明される可能性があります。 - 形式指定あり:
日本の人口上位5都市について、都市名と推定人口(2023年時点)を表形式で示してください。
→ 情報が整理された表で出力され、比較しやすいです。
7. 例示 (Few-shot Prompting):AIに「お手本」を見せる
特に複雑なタスクや、特定のフォーマット・スタイルでの出力を求める場合、AIに具体的な入出力の例をいくつか示す(Few-shot Prompting)ことが非常に効果的です。「こういう入力には、こういう出力を期待しているよ」とお手本を見せるイメージです。
なぜ重要か?
- AIに期待する出力のパターンやルールを具体的に学習させるため。
- ゼロから指示を組み立てるよりも、AIがタスクを理解しやすくなる。
- 特定のニッチなタスクや、標準的な学習データに含まれていないようなタスクを実行させる際に有効。
具体的な方法
- プロンプト内に、いくつかの「入力例」とそれに対応する「望ましい出力例」を含めます。
- 最後に、実際に処理してほしい「入力」を与え、AIに出力を生成させます。
例:
- 例示なし:
製品レビューから良い点と悪い点を抽出して。
- 例示あり:
以下の製品レビューから、良い点と悪い点を抽出してください。 例1: レビュー: 「デザインはとても気に入っていますが、バッテリーの持ちが悪すぎます。」 良い点: デザイン 悪い点: バッテリーの持ち 例2: レビュー: 「操作が簡単で、サポートも親切でした。ただ、価格がもう少し安ければ…」 良い点: 操作性, サポート 悪い点: 価格 抽出対象: レビュー: 「画質は素晴らしいですが、時々フリーズするのが残念です。アプリの種類は豊富です。」 良い点: 悪い点:
→ AIは提供された例から抽出のパターンを学習し、最後のレビューに対して同様の処理を行います。
まとめ:プロンプトを制する者は、AIを制す!
今回は、AIからより良い回答を引き出すための効果的なプロンプト作成テクニックを7つご紹介しました。
- 明確さと具体性
- 役割の定義
- 文脈の提供
- 制約の設定
- キーワードの使用
- 出力形式の指定
- 例示 (Few-shot Prompting)
これらのテクニックを意識してプロンプトを作成することで、AIとのコミュニケーションは格段にスムーズになり、得られる回答の質も劇的に向上するはずです。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、完璧を目指す必要はありません。まずは、これらのテクニックを一つでも意識して試してみてください。試行錯誤を繰り返す中で、きっとあなたなりの「AIを使いこなすコツ」が見つかるはずです。
まとめ
ボクの文章を知っている方なら、途中から変わっていることに気づくと思います。プロンプトを使いこなすことで、記事も書けちゃいます。内容も悪くないと思います。
これから、AIもドンドン進化していくでしょう。
その進化に対して、プロンプトも変わってくるかも知れません。ですが、基本は同じのハズです。なので、今のうちにプロンプトをしっかりと自分のモノにする。そうすることで、仕事だけではなく、色んな時短になります。
AIは難しいものではありません。
気楽に使っていきましょう^^